散歩コースを時々変えてみます。
景色が変われば、気分も変わり、出会う虫や花も変わります。
今日も天気が良くなかったから、海の色も濁って暗いです。
歩いていると、珍しくフナムシが大量に上がってきていました。
このコースは高いところから海を見下ろす感じで、海からはわりと離れていますが、ずっと雨続きだからかカニやフナムシにたくさん出会いました。
でも、フナムシはとても素早い動きをするので、写真に収めることができませんでした。
普段はそんなに気にならない存在だけど、あまりにもたくさんいたので。。。
今日は調査してみます。
【フナムシは昆虫ではない】
フナムシは名前にムシってついていますが、実は昆虫ではありません。
「節足動物門 甲殻綱 真軟甲亜綱 フクロエビ上目 等脚目 ワラジムシ亜目 フナムシ科 フナムシ属」
「甲殻」とか「えび」ってある通り、昆虫よりエビやカニの仲間のようです。
フナムシの名前の由来は諸説あるようですが、「船に侵入してくる虫のような生き物」ということからフナムシと呼ばれるようになったと言われています。
【毒はあるの?】
見た目のインパクトから毒があると勘違いされることもありますが、フナムシに毒はないようです。
でも、口はあるので、手に取ると軽く噛まれることがあるかもしれません。その場合はチクッとするくらいで、皮膚が傷付くような鋭い歯や牙は持ち合わせていません。
【フナムシはエラ呼吸?】
陸に住んでいるフナムシですが、どうやらエラ呼吸とは違うよう。
肺は持っておらず、「血管鰓(けっかんさい)」と呼ばれる特殊な器官を使って呼吸しています。
『フナムシの腹部の足(腹肢)の内側が「血管鰓」となっていてここで呼吸を行っています。空気中の酸素を足の付け根の水分に溶かして鰓(エラ)呼吸を行っているのです』
と説明されていました。魚のエラとはちょっと違うよう。
難しそうなことをフナムシ君はやってるんだなぁって思いました。
呼吸するのに水分が必要ってことかな。
でも、水中の酸素濃度はフナムシには足りないのだそう。
それで、湿った場所を好み岩陰や磯場などの水分が豊富な場所に生息しています。
海に落ちちゃうと短時間だと泳げますが、泳ぎっぱなしだといずれ息が出来なくなってしまい、溺れて死んでしまうのだそうです。
【フナムシは「海の掃除屋」と呼ばれている】
フナムシは雑食で海岸の海藻や魚の死骸などを食べて生きています。
地味だけど、とても重要な役割を担ってくれています。
連日雨降りが続いて、湿度が高くじめじめするなぁ。。。
過ごしにくいなぁ。。。と感じていましたが、フナムシにとってはとっても快適な日が続いているってことだったのかもしれません。
フナムシは呼吸するのに海水が必要だけど、海の中では生きていけないユニークな生き物なんですね。
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最後まで読んでくださってありがとうございました。