対馬の木登り博士とは?
おはようございます。
「対馬の木登り博士」とは?
『須澤佳子』さん。
東京生まれの東京育ち。ノーベル賞に憧れて科学者への道を目指し、発生生物の分野で学位を取得した元研究者。日本の最果ての島、対馬に流れ着き、現在に至る。
現在、(株)コノソレnatural factory の代表を務めておられます。
出会いは10年前。
当時お世話になっていた蕎麦屋に小柄な女性がやってきたきました。
メガネをかけて、よく笑う笑顔が印象的。
物腰が柔らかく、中にも凛とした知的さを感じていました。
彼女は「島おこし協力隊」の第1期生。
「島おこし協力隊」とは?
・対馬の活性化に新たな風を吹かせようと、平成23年4月に設定された対馬市の組織
・都市出身の意欲と専門性あふれる人材を積極的に受け入れ、市長が最長3年の任期で任用している
蕎麦屋に須澤さんが来られた時、
年齢が近かったこともあり、一緒に働かせていただく機会がありました。
対州蕎麦のガレットを販売したカフェ。
私はパートの時間内の仕事にしか興味ありませんでしたが、(今でもそうですが、、、笑)当時の蕎麦屋さんの事務の方が「須澤ちゃんは仕事が好きなのよ〜」と言われるほどに、彼女はずっと働いてました。
須澤さんとはいろんなお話をしたと思いますが、マニアック過ぎて、正直ついていけない話も半分以上あったと思います。。。そんなたわいもない会話から感じていたのは、彼女が私に偏見なく公平に接してくれていたということです。
知識も経験も圧倒的に少ない私に対して、須澤さんはいつも正直に。かつ穏やかで親切に寄り添っていてくれていました。
個人的に彼女の一番魅力的なところは実直なところだと感じています。
今年の5月頃のびわの時期。
須澤さんはコノソレで大人気だった「対馬の無農薬の山びわ」を自らびわの木に登ってちぎって、お客さまへ発送していました。
山育ちの私でもビワの木に登ってビワちぎりしたりできません。
彼女は東京生まれの東京育ち。会社の代表であるにも関わらず、デスクワークから木登りまでマルチにこなせるのです。なんて頼りになるのでしょう。
仲良しのmiちゃんが「儲かる気ないですよね。。。だって、手っ取り早く儲かる方法なら、もっと別にあるはず。。。須澤さんは本当に自然が好きな方なんでしょうね」って言ってました。
須澤さんには「自然と、そして生産者さんと向き合いながら、お客様に本物の安心安全をお届けしたい」そんな実直さを感じます。
(ちなみに彼女は愛用していたコンタクトをあえてメガネに変えたという経緯の持ち主。理由は災害や無人島への漂流を想定した時に、コンタクトだと洗浄液が手に入らないと目が見えなくって、サバイバルできないから。311以降はますます人工物に頼りたくない精神が増しておられるそう。)彼女の熱い「無添加」愛を感じるエピソードです。
それでも、彼女には会社の社長という役割があります。経営を行なっていかないといけないので、収益のことは考えておられると思います。
でも、私は正直、こっそり願うのです。コノソレの儲かり、ぼちぼちでいてほしいなぁと。
会社が回らないのは困りますが、ぼちぼちと。。。
なぜなら、木登りしている須澤さんをずっと見ていたいから。笑
この度、岩波書店さんから「アカデミアを離れてみたらー道がないなら私が作る」
という書籍が出版され、その中で須澤さんのことが紹介されています。
「小学生のころの私は、毎日のように友達や妹たちと山の中を走り回り、木や竹で秘密基地を作ったり、湧き水の沢すべりをしたりして遊んでいましたが、残念ながら宅地開発により自然豊かな遊び場は綺麗さっぱり消えてしまいました。お金にならないと判断された山が切り崩されてしまうという現実に、子どもながらに大きなショックを受けました」。 書籍からの一部抜粋。
「地域に研究経験者が根を下ろすのは素晴らしいことです。学問が届きにくい所にもアカデミックの芽が生まれ、地域の活力にもつながります。そもそも僻地にとって、人ひとり増えるということが、どれほどの力になることか。 今はひとところの大学に所属しなくても、2拠点3拠点で研究が続けられる時代です。在野の研究者が増え、人手不足の僻地の力になり、各地域の自活力が高まり、ひいては日本自体が強くなっていくことを願ってやみません」。 書籍から一部抜粋。
対馬には、須澤さんのような専門知識を持った方々が土地に根付き、現場で自ら地元の方々と共に汗を流し、美しい環境を最前線で守っておられます。そのような近づきやすく、志の高い方々と身近に出会えるのも対馬の魅力の一つだと感じています。
対馬の木登り博士(須澤さん)の通販サイトはこちら↓
www.kokkyo-naturalfactory.shop
「アカデミアを離れてみたら」のリンクはこちら↓
https://www.iwanami.co.jp/smp/book/b587780.html
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最後まで読んでくださってありがとうございました。