自然派ショップ「コノソレナチュラルファクトリー」スタッフブログ

ツシマヤマネコ保護のためのまじめな話

 

 

対馬には本土で見られる普通種「サル」「クマ」「キツネ」「タヌキ」「ウサギ」「リス」などは1匹も生息せず、代わりにツシマヤマネコやツシマテン、アキマドボタルなどの大陸系の生物が分布しており、稀有な生態系がみられます。

 


ツシマヤマネコ対馬だけに生息する野生のネコです。ベンガルヤマネコの亜種とされており、1971年に国の天然記念物に指定されました。

 

しかし、生息環境の悪化や交通事故などにより、生息数が減少し、絶滅の恐れのある野生動物として、1994年に種の保存法に基づき国内希少野生動植物種の指定を受けました。将来、自然状態で安全に生息できるよう全国で保護事業が実施されています。

 

 

 

2021年は全国の動物園で4頭のツシマヤマネコの赤ちゃんが産まれたそうです。

写真付きでご紹介。

 

 

 

よこはま動物園ズーラシア「ひい」♀

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3月18日によこはま動物園ズーラシアではツシマヤマネコで初めての人工授精での出産に成功したそうです。名前は人工授精で初めて生まれた赤ちゃんと言うことで、「一二三(ひい、ふう、みい)の数え方にちなんで「ひい」ちゃん。

 

 

 

福岡市動物園アカツキ」♂

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4月28日、福岡市動物園では2年ぶりにツシマヤマネコが生まれたそうです。

名前は3候補の中からインターネット投票で「アカツキ」と名付けられました。

ツシマヤマネコがこれからも増えていくことを願って、夜明けを意味する「アカツキ」ちゃん。

 

 

 

東山動物園「さご」♂と「さすな」♀

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さご♂

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さすな♀

 

4月30日には名古屋市東山動物園では双子のツシマヤマネコが生まれました。

名前はツシマヤマネコの故郷・対馬の地名である「佐護」と「佐須奈」からオスは「さご」ちゃん。メスは「さすな」ちゃん。

 

 

 

 


ツシマヤマネコの繁殖についてはまだまだ十分にわかっていないそうですが、交尾時期は2〜3月ごろで4月〜6月ごろに2〜3頭産むと考えられているそうです。(妊娠期間は約2ヶ月)

 


島内での生息数は1960年代の調査では、推定生息数頭数は250−300頭とされていましたが、2021年では推定個体数は約100頭。

 


現在、全国9施設でツシマヤマネコが飼育されており、個体数を増やす取り組みが行われています。ツシマヤマネコは野生での生息数が少ないため、1頭でも増えるとその喜びはとても大きいものとなります。

 

 

 

動物園で生まれたツシマヤマネコ。これからすくすく元気に育ってくれることを心から願っています。

 

 

 

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最後まで読んでくださってありがとうございました。