対馬で見つけた匠の技
「お玄関にお野菜置いてるから、取りに来てね」
時々、親切なsさんからお野菜コールをいただきます。
親族でもない、島外からやってきた私を大切な一人娘さんと同じほどに可愛がってくださいます。感謝でしかありません。
度重なる辛いご経験をされておられるにも関わらず、いつも穏やかなsさん。
「私って欲よねぇ。あれもこれもしたいとよ~」
80歳を超えた今でも、体に痛みを感じられながらも、勤勉に働き続けておられます。
畑にはたくさんの種類のお野菜を植えて、育てておられます。
デイサービスなどには一切通われず、ずっと畑一筋。
「お友達から玉ねぎとキャベツの芽だしを頼まれて、さっきタネを撒いてきたのよ~。私の畑はよく芽が出るみたいやとよ~」とsさん。お友達からの信頼もとっても厚い方です。
先日もお野菜コールをいただき、伺うと畑で作業中のsさん。
遠くからお声掛けすると、「ちょっと家まで荷物を取りに帰ろうかしら」と道の脇に止めてあった運搬用一輪車(ネコ)をなんとリヤカーのように器用に引いて運んでおられました。
一輪車(ネコ)は物を乗せて手押しする道具。とばかり思っていた私は、突然、一輪車をひいておられたsさんのご様子にびっくりしてしまいました。。。。
「(一輪車ひいてる人)時々見かけるよ」とs君はつぶやいていましたが。。。
まさに匠の技と感じてしまいました。
対馬にやってきて10年以上、sさんのお人柄にずっと惹かれてきました。これからも変わらないと思います。 対馬に来れて本当によかった。
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最後まで読んでくださってありがとうございました。